OUT #70 コンパクトデジタルカメラ
子どもがケータイのカメラで写真を撮るのが好きだったので、旅行に際してカメラを買い与えてみた。自宅から空港までの道のり、空港での食事など初っ端から目に付くものを撮りまくっていた。後で見返すのが楽しみだな、幼児期の視点は子どもが成長した後も良い思い出になるだろうと微笑ましく見ていた。
が、搭乗前のラウンジで子どもがカメラを床に落とした。「カメラこわれた〜〜」というが、そう簡単に壊れるはずないだろうと苦笑しつつ手に取り電源ボタンを押すと、もうウンともスンとも言わない。自分もカメラやケータイを何度も床に落とした事があるが壊れた事はなかったので心底びっくりした。とんでもない精密機械だ。
残念だが、その後は動かないカメラ(ゴミ)を持ち運びつつ旅程を終えた。すぐカメラを修理に出せば良かったのだが、当時は激務と育児で精神も生活も荒廃していたため、面倒くさく放置してしまった。もうとっくに保証期間も過ぎた。子どもには新しいカメラ(耐衝撃・防水)を既に買い与えた。私はもうカメラは持ち歩かない。ケータイで十分だ。小型家電リサイクルに出す。